シルバーバーチとは

3月

シルバーバーチとは、イギリスにおける交霊会「ハンネン・スワッファー・ホームサークル」にて、霊媒モーリス・バーバネル氏を通して語られた霊的存在です。

1920年代後半からおよそ半世紀にわたって、多くの人々に霊的真理を伝え続けてきたシルバーバーチが、なぜ、どのようにして、地上に霊訓をもたらしたのか。

本日はこのようなところに視点を置き、お話していきたいと思います。

交霊会とは

交霊会とは、1840年代にアメリカで出現し、西洋では前者をホームサークルと呼びました。

日本では大正から昭和の前半ほどにかけて盛んに行われ、双方とも心霊実験会と呼んでいます。 

交霊会とは、霊媒(ミディアム)を通じて死者の霊と交信したり心霊現象を観察したりする会で、出席者が10人前後の私的な集いと科学的調査研究を目的としたものとがあります。

交霊会で行われることは大きく二つ、「物理霊媒」と「精神霊媒」とに分けられます。

物理霊媒
交霊会の参加者は、この現象を霊媒を通して体験(確認)することができた。霊という存在を物理霊媒として証明できたのは時代によるものでもあると考察する。
  • ラップ音:誰も関与しないまま、「誰もいない部屋や、何も存在しない場所空間からある種の音が発生し、鳴り響く」とされる現象
  • 物質化現象:エクトプラズムは有名で霊媒の口や鼻の穴から出たものが、霊の姿を物質化、視覚化させたりする際に関与するとされる半物質、または、ある種のエネルギー状態のもの
  • アポーツ:別の場所にある物体を取り寄せたり、物体をどこからともなく登場させること
  • EVPまたはITC:電子機器等により死後世界との交信を試みる死後意識存続研究のこと

精神霊媒
時代とともに物理霊媒から精神霊媒へ移行していく。これは人々の霊性向上の程度、そして魂の成熟度によっても変化していく。※国によっては現在も物理霊媒は主となっているところもある
  • 変性意識状態(トランス):霊媒が変性意識状態になることで霊界の高次な存在から霊的真理を伝える※シルバーバーチもその一人
  • ミディアムシップ(霊界通信):霊媒が霊界に旅立った故人またはスピリットガイドとつながり、エビデンスを元にそのメッセージを生きている人に伝える仲介行為
  • スピリチュアルヒーリング:霊媒が霊界のヒーリングガイドとつながり、患者へ神聖な愛と癒しのエネルギーを届ける手法

バーバネル氏がはじめて参加した交霊会で目にしたものも精神霊媒で、当時の霊媒も入神後に別人格のようになりさまざまことを話したという。

そして、バーバネル自身もこの霊媒の一人となっていきました。

霊媒の必要性

シルバーバーチは、今から約3000年前の紀元前1000年ごろ、地上での最後の転生を終えたとされている古代霊です。

霊的には非常に高位にある存在であり、その崇高な波動ゆえに地上の低い振動層へ直接的な働きかけを行うことが難しいようです。

シルバーバーチについて、イギリスのジャーナリスト:ハンネン・スワッファー氏は以下のように述べています。

ハンネン・スワッファー氏

シルバーバーチは実はインディアンではない。いったい誰なのか、本当のところは分からない。本来属する界は波長が高すぎて地上とは直接の交信が不可能であるために低い界の霊 (霊界の霊媒) の幽体を使用している。

北米インディアンは言わば霊界の霊媒であって、実際に通信を送っているのは上級神霊界の高級霊。
シルバー・バーチを画いた肖像画で北米インデアンの姿が有名ですが、この霊界のインディアンが霊媒として仲介役を担っているようですね。

そして、その北米インディアンという霊界の霊媒からモーリス・バーバネルという地上の霊媒を更に介して人々へ霊的真理を伝えていきました。

以下のように霊界の繊細な波動を少しずつ荒くして地上まで言葉を届けていったようです。

  1. シルバーバーチ(霊界の高級霊)
  2. 北米インディアン(霊界の霊媒)
  3. モーリス・バーバネル(地上の霊媒)
  4. 地上の人々へ

高級霊の巧みな言葉

シルバーバーチが地上に戻って霊的真理つまりスピリチュアリズムを広めるよう神界から言いつけられたのは、のちにシルバーバーチの霊媒となるべき人物すなわちバーバネル氏がまだ母体に宿ってもいない時のことでした。
バーバネル氏の交霊会が始まったのが1920年代のことなので、シルバーバーチがこのような役目を担ったのは1800年代後半頃だと推測されています。
バーバネル氏を霊言霊媒にふさわしい人間に育てるため、その準備のためにシルバーバーチは出生以前から、それも母体に宿る瞬間から面倒をみたと言います。

そのシルバーバーチがバーバネル氏の身体を完全に使いこなすに至る過程をバーバネル氏自身が次のように語っています。

バーバネル

はじめのころは身体から二、三フィート離れたところに立っていたり、あるいは身体の上の方で宙ぶらりんの格好で自分の口からでる言葉を一語一語聞き取ることができた。シルバーバーチは英語がだんだん上手になり、はじめのころの太いしわがれ声も次第にきれいな声──私より低いが気持ちのよい声──に変わっていった。

バーバネル氏が交霊会をはじめた頃はぎこちない片言英語だったようですが、それも次第に流暢になっていきました。
シルバーバーチは、バーバネル氏を霊媒とする以前から英語の勉強もしていたようです。

シルバーバーチが語る言葉は雄弁で、多くの人の心に光を届けてきました。
その素晴らしさをスワッファー氏は以下のように語ります。


ハンネン・スワッファー氏

誰しも単語を置き換えたり消したり、文体を書き改めたり、字引や同義語辞典と首っぴきでやっと満足の行く記事が出来上がる。ところがこの〝死者〟は一度も言葉に窮することなく、すらすらと完璧な文章を述べていく。その一文一文に良識が溢れ、人の心を鼓舞し、精神を昂揚し、気高さを感じさせる。シルバーバーチの言葉には実にダイヤモンドの輝きにも似たものがある。ますます敬意を覚えるようになったこの名文家、文章の達人に私は最敬礼する。

霊の世界では言語を使用しません。
従って思念なり映像なりシンボルなりを霊媒に憑っている霊を通じて、あるいは直接霊媒へ伝える操作がまた大変だとシルバーバーチも語っています。
そして、これを霊視力を使ってやるとなると実に入り組んだ操作となるようで、それはそれは大変なことだといいます。

その霊媒の操作、そして言語、また交霊会という場所を携えてさまざまな人へ言葉を届けるというなんとも一大事業を成し遂げたシルバーバーチ。
それは、その背後に地上に霊的真理を普及させようと努力している高級霊たちがいたということの証です。
この背後の霊界からの援助は非常に大きく、それはそれは大きな高級霊の集団が完全なる意志の統一のもとに、一致団結して事に当って成し得たことは一目瞭然でしょう。

高級霊が地上に降り立つ理由

さて、高級霊が地上へ言葉を届けるということがどういうことなのか?
以下はシルバーバーチが交霊会で述べたものです。

シルバーバーチ

正直いって私はあなた方の世界に戻るのは気が進みませんでした。地上というのは、一たんその波長の外に出てしまうと、これといって魅力のない世界です。私がいま定住している境涯は、あなた方のように肉体に閉じ込められた者には理解の及ばないほど透き通り、光に輝く世界です。くどいようですが、あなた方の世界は私にとって全く魅力のない世界でした。しかし、やらねばならない仕事があったのです。

この「高級」という言葉自体についても、人間はとかく空の高いところを想像しがちですが、これも地上的感覚から生じる錯覚です。
地上の言語ではどうしても高いとか低い、あるいは向上とか下降とかの用語を用いざるを得ませんが、原理的にはバイブレーション(振動)の問題です。

くどいほどシルバーバーチが気が進まないと繰り返しているのは、やはりこの波動の違う場所に降り立つということへの抵抗が現れているからでしょう。

私たちも、生きていると同じ波長の合う人たち同士で集まり、その輪の中にいることでの心地よさを感じます。
似た者同士は惹かれ合い、そして自分とは異なる価値観を持つ人とは自ずと離れていきます。
こういったことを考慮しても、やはりやらなければならない仕事という一役を担ったからこそ。

その仕事とは、人々へ霊的真理を普及することでした。

私たち地上の人間は〝身体〟を中心に物事を考えます。
しかし、シルバーバーチのような霊界の者はその身体を通して自我を表現しなければならない〝霊〟のことを第一に考えます。

シルバーバーチは、この「霊こそ実在であるという真理」という永久に不変の真理を説いています。

その霊が正常に自我を表現していれば、身体との関係も自然にうまくということ。
物質は常に従者の立場にあり、主人ではないということ。
霊が王様で物質はその従臣だということ。
解決できないほど大きな問題、背負えないほどの重い荷を与えられることはないということ
人生の基本理念は、四海同胞、協調、奉仕、寛容であるということ
すべての人種に同じ霊、同じ神の分霊が宿り、同じ血が流れているということ

決して難解な哲学ではなく、単純で基本的な真理──いやしくも思考力を具えた者であれば老若男女のすべてが理解できる真理をくり返しくり返し説いてきました。

そして、シルバーバーチがいつも繰り返すのは「この教訓を日常生活で活用すべきであり、実生活で実践するときこそ、神の意図した通りの生活を送っているといえる」ということです。

霊的真理普及の方法

霊的真理普及の手段としてどのように伝えていけばいいか?

交霊会という場では、主に物理霊媒と精神霊媒が扱われていました。

物理霊媒現象は見た目には非常にハデで、物めずらしさや好奇心を誘うにはもってこいです。
しかし、大切なのはその現象の裏側で霊魂が働いていること、言いかえれば死後の世界が厳然と存在することを示すことが目的です。
しかし、ここに目を向ける人は少なく、たとえば死後の世界が存在することの重大性や、その世界が一体どんな世界なのか、またそういう形で姿を見せない、その他の無数の霊たち、とくにすぐれた高級霊たちはどこでどうしているのか、といった部分にここに目を向ける人は少ないようです。

精神霊媒現象は物理霊媒程の派手さはありません。
また、これをシルバーバーチからするとバーバネル氏の肉体を拝借して「説教」をするということになるのですが、これは物理霊媒の演出よりはるかに根気と自信のいる仕事です。

そして、その困難な方法を普及の手段として選びました。

それはなぜか、シルバーバーチは次のように述べています。

シルバーバーチ

自分自身の霊界生活での数多くの体験から、私はいわば大人の霊、つまり霊的に成人した人間の魂に訴えようと決意しました。真理をできるだけ解り易く説いてみよう。常に慈しみの心をもって人間に接し、決して腹を立てまい。そうすることによって私がなるほど神の使者であるということを身をもって証明しよう。そう決心したのです。同時に私は生前の姓名は絶対に明かさないという重荷を自ら背負いました。仰々しい名前や称号や地位や名声を棄て、説教の内容だけで勝負しようと決心したのです。

シルバーバーチは、本当の真理、本当の知識、本当の叡智を改めて説くことを目的としていました。

また、「大人の霊、つまり霊的に成人した人間の魂に訴えよう」と話していることから、必要な人または受け取れる準備のできた人へと届けられるように「説教」という形で少しずつ霊的知識を広めていったのです。

また、この教訓は新しいことを説いているのではないというこのも述べています。
すぐれた霊覚者が何千年もの昔から説いている古い古い真理をもう一度説き直すというただその必要性に迫られたということ。
要は、人間がなおざりにして来た神という親の言いつけをよく守りなさいと言いに来たのです。

シルバーバーチは、繰り返し「私ども霊団」という言葉を使います。

これは、シルバーバーチただ一人がこの使命を担っているのではないということの証でもあり、その奥に隠れている謙虚さも垣間見えます。
これだけ霊的に成長していても謙虚な姿勢を忘れずにいることは、人として振り返るところがありますね。

最後に

やはり人間の全てを決するのはその人の日常生活ではないでしょうか。
シルバーバーチもその点を繰り返し協調しています。

シルバーバーチ

唯物主義者や無神論者は死後の世界でどんなことになるのかという質問をよく受けますが、宗教家とか信心深い人は霊的に程度が高いという考えが人間を長いこと迷わせて来たようです。実際は必ずしもそうばかりとも言えないのです。

ある宗教の熱烈な信者になったからといって、それだけで霊的に向上するわけではありません。大切なのは日常生活です。あなたの現在の人間性、それが全てのカギです。祭壇の前にひれ伏し神への忠誠を誓い〝選ばれし者〟の一人になったと信じている人よりも、唯物主義者とか無神論者、合理主義者、不可知論者といった宗教とは無縁の人の方がはるかに霊格が高いといったケースがいくらもあります。

問題は何を信じるかではなくて、これまでどんなことをして来たかです。そうでないと神の公正(Justice)が根本から崩れます。

シルバーバーチは決して自分自身を崇拝させようともしない、依存させようともしません。

一人ひとりがしっかりと前を向いて歩いていけるよう、生きる勇気と自立心と希望を教えてくれています。

そして、その言葉の中には真理と愛が輝いていて、日々の生活に取り入れる重要性がどれだけあるかということがとても伝わってきます。

物質社会で生きる私たちは難しいですが、それでも少しずつ霊的真理になぞらえた生き方ができるといいですね。

シルバーバーチの霊訓はどのように広まっていったのか、

シルバーバーチの名前の由来などは以下の記事よりご覧ください。

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